めまいについて
本院のめまいの治療は中医学の診断をもとに行います。
中医学ではめまいの原因についてどのように考えられているでしょうか。
㈠ 肝陽上亢
人体は陰と陽がバランスが取れてこそ正常に働くことができる。太極図に白と黒の部分が同じ量ぐらいであるように。陽亢は太極図の白い部分が多くなっている状態である。
では、どうして肝陽上亢が起きるのか。
陽が盛んな人、イライラして怒りっぽい人、悶々とストレスを抱えている人;高齢で腎陰が不足して太極図の黒い部分が小さくなっている。
⑵腎精不足
腎精が不足すると脳の栄養が足らなくなってめまいが起きる。高齢者、房事過多、先天的に腎精が不足、過労などのリスク要因があげられる。
⑶気血不足
過度に思い悩んだり、飲食不摂生で脾胃が弱くなったり、高齢あるいは先天的に脾胃が弱いため消化、吸収が不十分になって脳に栄養が足らなくなる。
⑷痰濁中阻
飲食不摂生や過度に思い悩むことで脾が弱って消化吸収排泄が不順になって体内に水が溜まる。肺も肝も腎も水分代謝に関わっている。溜まった水が熱を持ち痰となり、上ってめまいを起こす。
⑸鬱血内阻
脳部外傷による鬱血、産後のお血で気血の巡りを阻害してめまいを起こす。